ビルディング設備に備える大型の発電機については、出力電圧/出力周波数が安定しており、出力波形が正弦波であることから弊社UPSの運用は可能であるものと考えます。
移動可能である小型、中型の発電機については、出力電圧/出力周波数が不安定なものや出力波形が正弦波ではないものがあり、注意が必要です。
下記に注意事項を記載しますので、UPSに発電機を接続することを検討している場合は下記を参照願います。
● 単相UPSの場合
発電機を電源としてUPSを接続する場合、下記の常時インバータ方式のUPSの導入をご検討願います。
・ Smart-UPS SRT, Smart-UPS RT, Symmetra RM/LXシリーズ : 常時インバーター方式
常時インバーター方式のUPSでは発電機で発生するノイズ、電圧変動、周波数変動に対してバッテリー運転に切り替わることが少ないことで、
小型、中型の発電機であってもUPSの倍以上の出力容量をもつ発電機への接続については、使用できるものと考えます。
発電機の種類も多様であることから、個々の動作保証は出来かねるため、できるだけ事前に発電機とUPSの接続運転を確認することをお願いいたします。
以下のラインインタラクティブ方式、常時商用給電方式のUPSについては、小型、中型の発電機への接続はお勧めしておりません。
・ Smart-UPS SMT, SMX, SUAシリーズ, APC BKシリーズ, APC RSシリーズ: ラインインタラクティブ方式
・ APC ESシリーズ, APC GS, Smart-UPS Lithium-Ion: 常時商用給電方式
ラインインタラクティブ方式や常時商用給電方式のUPSの場合には、
発電機から出力される出力電圧波形が歪んでいたり、高調波成分が重畳している場合や周波数や電圧が変動する場合において、
UPSは頻繁にAVR切り替え動作やバッテリー運転に切り替わることことが考えられます。
このため、発電機で生成される電源に対して、UPSは正常にオンライン運転を維持できないことがあります。
また、繰り返しの切り替わり動作によって、UPS自体が故障する恐れがあります。
発電機との接続による動作不具合や故障については、サポート、返品等を承ることはできかねますことを予めご了解願います。
● 三相UPSの場合
三相UPS(数十kVA~数MVA)のシステムにおいて、上位に発電機を接続する場合、考慮すべき点がいくつかあります。
発電機システムも大型となる可能性も考慮し、以下の点を総合的に検討し、適正な発電機容量を決定することが必要と考えます。
1) UPS容量からみた発電機の必要容量
発電機容量を選定するためには、UPSに必要な入力電力(コンバーターへの入力電力)を基準とする必要がありますが、
UPS内部の損失、蓄電池充電に必要な電力(注)、UPSのピーク入力電力の能力値、などを考慮すると、
設備容量の計算上、UPS定格出力容量の約1.5倍~2倍の容量を持つ発電機が必要であると考えます。
(注)弊社の三相UPSでは、発電機運転時に充電電力を任意に制限、または充電停止することも可能です。
2) 発電機の進み無効電力容量からみた発電機の必要容量
UPSはLCフィルターを内蔵していますが、特にUPSが無負荷の状態では、発電機からUPSに対しては、ほぼ進み無効電力のみが供給されることになります。
UPS無負荷の状態では、実測でUPS定格容量の5~10%の無効電力が発生するため、たとえばUPS 500kVAに対しては 50kvarの無効電力が発生する可能性があります。
これに対し、発電機は一般に、進み(容量性)無効電力に対しての容量は低く、発電機メーカーによりますが、発電機が出力できる進み無効電力は、発電機定格容量のおよそ10~30%に低減されます。
したがって、無効電力供給からみた、発電機容量は 50kVA (kvar) / 0.1= 500 kVA 程度は必要とされます。
このことは、UPSが低負荷率であったとしても、UPS定格容量相当の発電機容量は必要となることを示しています。
3) 負荷の急激な変動
商用電源で停電が発生し、発電機が起動・運転を開始したときに、UPS以降が重負荷の状態であると、発電機出力に突入電流が発生することがあり、
発電機の運転に動作異常を発生させる恐れがあります。 このため、一般的には負荷の突入電流を考慮に入れ発電機容量を選定する必要があります。
しかし、弊社三相UPSでは、このような現象を回避するために、発電機運転開始後、UPSが蓄電池運転から通常運転に復帰するときに、
数秒から数十秒をかけて入力電流を徐々に上昇させていく「ウォークイン」機能を有しています。
このため、このようなUPS入力の突入電流について特別に考慮する必要はないと考えます。
4) 発電機周波数・電圧の安定性
エンジン発電機の運転中、回転速度の変動により周波数の変動が発生しますが、これらの変動は主として負荷に起因しています。
周波数の変動は、ラインインタラクティブ方式のUPSなどでは問題となりますが、
三相UPSでは、ダブルコンバージョン方式を採用しており 入力周波数範囲も広範囲であるため(概ね40~70Hz)、
通常運転中は発電機の周波数変動の影響はほとんど受けず、UPS運転に影響はないと考えます。
またUPSの入力電圧範囲は 定格電圧±20%と広範囲であるため、同様に発電機の電圧変動に対しても影響は受けないと考えます。
5) 高調波の影響
発電機の負荷に、インバーターなど電源側に高調波電流を流出される機器を接続すると、高調波電流によって
発電機界磁巻線・制動巻線の損失が増大するとともに加熱を引き起こし、発電機焼損などの事故の原因になります。
この高調波電流は、等価的に発電機に対する「逆相電流」に置き換えることができ、一般的にはこの「等価逆相電流」を基準として、
必要な発電機の容量が等価逆相電流の一定割合(10~15%)を超えないように発電機容量が選定されています。
弊社三相UPSでは、入力力率補正装置(PFC)の作用により、上位への高調波電流流出は定格の5%以下と低く抑えられており、入力電流波形は正常な正弦波を維持しています。
また、 「等価逆相電流」はほとんど無視できる値になり、実質的に発電機への高調波の影響は無視できます。
移動可能である小型、中型の発電機については、出力電圧/出力周波数が不安定なものや出力波形が正弦波ではないものがあり、注意が必要です。
下記に注意事項を記載しますので、UPSに発電機を接続することを検討している場合は下記を参照願います。
● 単相UPSの場合
発電機を電源としてUPSを接続する場合、下記の常時インバータ方式のUPSの導入をご検討願います。
・ Smart-UPS SRT, Smart-UPS RT, Symmetra RM/LXシリーズ : 常時インバーター方式
常時インバーター方式のUPSでは発電機で発生するノイズ、電圧変動、周波数変動に対してバッテリー運転に切り替わることが少ないことで、
小型、中型の発電機であってもUPSの倍以上の出力容量をもつ発電機への接続については、使用できるものと考えます。
発電機の種類も多様であることから、個々の動作保証は出来かねるため、できるだけ事前に発電機とUPSの接続運転を確認することをお願いいたします。
以下のラインインタラクティブ方式、常時商用給電方式のUPSについては、小型、中型の発電機への接続はお勧めしておりません。
・ Smart-UPS SMT, SMX, SUAシリーズ, APC BKシリーズ, APC RSシリーズ: ラインインタラクティブ方式
・ APC ESシリーズ, APC GS, Smart-UPS Lithium-Ion: 常時商用給電方式
ラインインタラクティブ方式や常時商用給電方式のUPSの場合には、
発電機から出力される出力電圧波形が歪んでいたり、高調波成分が重畳している場合や周波数や電圧が変動する場合において、
UPSは頻繁にAVR切り替え動作やバッテリー運転に切り替わることことが考えられます。
このため、発電機で生成される電源に対して、UPSは正常にオンライン運転を維持できないことがあります。
また、繰り返しの切り替わり動作によって、UPS自体が故障する恐れがあります。
発電機との接続による動作不具合や故障については、サポート、返品等を承ることはできかねますことを予めご了解願います。
● 三相UPSの場合
三相UPS(数十kVA~数MVA)のシステムにおいて、上位に発電機を接続する場合、考慮すべき点がいくつかあります。
発電機システムも大型となる可能性も考慮し、以下の点を総合的に検討し、適正な発電機容量を決定することが必要と考えます。
1) UPS容量からみた発電機の必要容量
発電機容量を選定するためには、UPSに必要な入力電力(コンバーターへの入力電力)を基準とする必要がありますが、
UPS内部の損失、蓄電池充電に必要な電力(注)、UPSのピーク入力電力の能力値、などを考慮すると、
設備容量の計算上、UPS定格出力容量の約1.5倍~2倍の容量を持つ発電機が必要であると考えます。
(注)弊社の三相UPSでは、発電機運転時に充電電力を任意に制限、または充電停止することも可能です。
2) 発電機の進み無効電力容量からみた発電機の必要容量
UPSはLCフィルターを内蔵していますが、特にUPSが無負荷の状態では、発電機からUPSに対しては、ほぼ進み無効電力のみが供給されることになります。
UPS無負荷の状態では、実測でUPS定格容量の5~10%の無効電力が発生するため、たとえばUPS 500kVAに対しては 50kvarの無効電力が発生する可能性があります。
これに対し、発電機は一般に、進み(容量性)無効電力に対しての容量は低く、発電機メーカーによりますが、発電機が出力できる進み無効電力は、発電機定格容量のおよそ10~30%に低減されます。
したがって、無効電力供給からみた、発電機容量は 50kVA (kvar) / 0.1= 500 kVA 程度は必要とされます。
このことは、UPSが低負荷率であったとしても、UPS定格容量相当の発電機容量は必要となることを示しています。
3) 負荷の急激な変動
商用電源で停電が発生し、発電機が起動・運転を開始したときに、UPS以降が重負荷の状態であると、発電機出力に突入電流が発生することがあり、
発電機の運転に動作異常を発生させる恐れがあります。 このため、一般的には負荷の突入電流を考慮に入れ発電機容量を選定する必要があります。
しかし、弊社三相UPSでは、このような現象を回避するために、発電機運転開始後、UPSが蓄電池運転から通常運転に復帰するときに、
数秒から数十秒をかけて入力電流を徐々に上昇させていく「ウォークイン」機能を有しています。
このため、このようなUPS入力の突入電流について特別に考慮する必要はないと考えます。
4) 発電機周波数・電圧の安定性
エンジン発電機の運転中、回転速度の変動により周波数の変動が発生しますが、これらの変動は主として負荷に起因しています。
周波数の変動は、ラインインタラクティブ方式のUPSなどでは問題となりますが、
三相UPSでは、ダブルコンバージョン方式を採用しており 入力周波数範囲も広範囲であるため(概ね40~70Hz)、
通常運転中は発電機の周波数変動の影響はほとんど受けず、UPS運転に影響はないと考えます。
またUPSの入力電圧範囲は 定格電圧±20%と広範囲であるため、同様に発電機の電圧変動に対しても影響は受けないと考えます。
5) 高調波の影響
発電機の負荷に、インバーターなど電源側に高調波電流を流出される機器を接続すると、高調波電流によって
発電機界磁巻線・制動巻線の損失が増大するとともに加熱を引き起こし、発電機焼損などの事故の原因になります。
この高調波電流は、等価的に発電機に対する「逆相電流」に置き換えることができ、一般的にはこの「等価逆相電流」を基準として、
必要な発電機の容量が等価逆相電流の一定割合(10~15%)を超えないように発電機容量が選定されています。
弊社三相UPSでは、入力力率補正装置(PFC)の作用により、上位への高調波電流流出は定格の5%以下と低く抑えられており、入力電流波形は正常な正弦波を維持しています。
また、 「等価逆相電流」はほとんど無視できる値になり、実質的に発電機への高調波の影響は無視できます。