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Smart-UPS LCD (SMT, SMXシリーズ) AVR Trim, AVR Boost機能について
Smart-UPS LCD SMTシリーズ, Smart-UPS X SMXシリーズのAVR TrimとAVR Boost機能についての説明です
AVR Trim及びAVR Boostとは、自動電圧調整 (AVR)機能です。
商用電源の100Vに対して、電圧が高い、もしくは低い場合にUPSの回路で電圧補正して負荷機器に供給する、
Smart-UPSシリーズに標準で用意されている機能で、ご使用されている環境の商用電源の電圧が、
UPSに設定した、しきい値を超えた場合にAVR機能が作動します。
【AVRの種類】
AVRには、UPSの出力電圧を下げて供給するAVR Trimと電圧を上げて供給するAVR Boostがあります。
・AVR Trim (Smart Trim) :
UPSの入力電源が高い場合に電圧を下げて電源を供給します。
Smart-UPS SMTシリーズでは、商用電源の入力電圧が約108〜119V *1 になった場合にAVR Trimが作動し、
電圧を約10%下げて、100Vに近い電圧で電源を供給します。
Smart-UPS SMXシリーズでは、約108V〜154Vの入力電圧を約100Vで出力します。
入力電源側の電圧が設定しているしきい値を超えた場合にこの機能が作動し、
入力電圧がAVR Trimの設定値に対して-4V下回るとAVR機能を解除します。
商用電源電圧が高い環境下において本機能が有効になります。
・AVR Boost (Smart Boost) :
UPSの入力電源が低い場合に電圧を上げて電源を供給します。
Smat-UPS SMTシリーズでは、商用電源電圧の切替値を92Vに設定時には約82〜92Vの間は約11%、
約76〜82Vの間は約24% *1 上昇させ、負荷機器に対してより100Vに近い電圧値にて電源を供給します。
Smart-UPS SMXシリーズでは、83V〜92Vの入力電圧をAVR機能により約100Vで出力します。
入力電源側の電圧が設定しているしきい値を下回った場合にこの機能が作動し、
入力電圧がAVR Boostの設定値に対して+4V上回るとAVR機能を解除します。
商用電源電圧が低くなる環境下において本機能が有効になります。
* 1: 説明内の各電圧範囲は初期設定値での説明です
【AVR機能の設定変更】
AVR 機能の役割と動作
UPSの入力電源で電圧変動があってもラインインタラクティブ方式のUPSに搭載されている、
AVR機能によってバッテリー運転することなく、100Vに近い電圧に調整して、
安定した電圧で負荷機器に電源を供給します。
長時間AVR機能が作動していてもUPSの寿命等に影響するものではなく、問題はありません。
AVR機能は設定したしきい値で作動し、商用電源の電圧が+-3Vの戻り値を下回ると
AVR Trim, AVR Boostが解除されます。
なお、本機能はUPS電源管理ソフトウェアのData Logには記録されない瞬時の電圧変動についてもUPS本体が電圧変化に応じ機能を有効にします。
このため、ログ上ではしきい値を超えていない場合にも動作が有効になります。
切り替えしきい値を変更する必要がある環境について:
まれにご使用いただいている環境により、その電源の乱れによりAVR TrimもしくはAVR Boost が短時間に作動と解除を繰り返す場合がございます。
UPS内部より、頻繁にカチカチと切替え音がする場合には、AVRが都度作動していることが考えられます。
1時間に2〜3回またはそれ以上、
または一日のうちに作動、解除されるような状態が何度が毎日記録される環境でご使用の場合には
AVR機能の作動頻度を低減させる必要があります。
この場合には電源品質設定を変更してください。
【設定値変更方法】
・ UPS本体メニューからの設定変更 (電源品質設定 の値変更)
矢印キーで、 Local Power Quality (ゲンチデンリョク ヒンシツ) を表示、エンターキーで選択してください。
矢印キーを押すと、Good (良好) / Fair (普通) / Poor (不安定) の順で表示されますので、 Fair, Poorに設定し
AVRの作動頻度を下げるようにしてください。
・ PowerChute Serial Shutdown for Business,
PowerChute Business Editionを使用での設定変更
PowerChute Serial Shutdown for Business,
PowerChute Business Edition v10:
Webユーザーインターフェイスよりメニューバーの一番左の製品名から
[ UPS設定 ] - [ 電力品質感度 ] の項目で変更してください。
コンソール画面より対象デバイスを右クリックし、プロパティを選択し、表示されたブラウザの画面より
[ UPS名 ] - [ UPS設定 ] を選択し表示される
” 切り替え電圧上限 ”、” 切り替え電圧下限 ” ならびに ” 電力品質感度 ” の項目で変更してください。
[ 感度 ] (Sensitivity) の項目で変更してください。
・ Network Management Card 2での設定変更
"Configuration" - "Power Settings"を選択し表示される
Output Upper Limit、Output Lower Limit、Sensitivityにて設定を変更してください。
ファームウェアバージョン(AOS): v5.xの場合:
High Transfer Voltage, Low Transfer Voltage, Sensitivityにて設定変更してください。
入力電源が不安定になる原因を取り除く必要が出てくる場合がございます。