このページでは、PowerChute Network Shutdown for Virtualization のVMware環境に対する起動シーケンスにおいて、
一部のESXiホストに対してメンテナンスモードの解除ができず、仮想マシンの起動ができない事象について説明しています。
【対象製品】
PowerChute Network Shutdown for Virtualization 全てのバージョン
【環境】
VMware vSphere 7.0U2以降
【事象】
PowerChuteが複数のESXiホストに対して起動シーケンスを開始した際に、
一部のESXiホストのメンテナンスモードの解除に失敗することがあります。
この時、PowerChuteのイベントログには、該当のESXiホストのメンテナンスモードに関連する
メッセージが出力されません。PowerChuteがメンテナンスモードの解除に失敗したため、
その後の仮想VMの起動も失敗します。
【発生要因】
PowerChuteの起動シーケンス開始時に登録したvCenter Server(または VCSA)が停止状態だった場合には、
PowerChuteは各ESXiホストに対して直接ログインを行い、メンテナンスモードの解除を行います。
このとき、タイミングによって vCenter ServerがPowerChuteが行ったESXiホストへの
メンテナンスモード解除を正しく認識できない場合があります。
上記を回避するため、以下の対処方法の実施をお願いします。
* 本事象はVMware vSphere 7.0U2以降で発生することが確認されています
【対処方法】
以下の手順に従ってPowerChuteを設定してください。
1. PowerChuteインストールフォルダー内のpcnsconfig.iniファイルを開きます
2. “ delay_after_vcsa_powered_on_and_connected “ のパラメーターに600を指定します
設定例:delay_after_vcsa_powered_on_and_connected = 600
3. PowerChute Network Shutdownのサービスを再起動します
上記設定により、PowerChuteは vCenter Serverの全サービスの正常起動を待つために 600秒間待機します。
*1: 600秒でも事象が改善されずに再発する場合は、上記2の設定値を600秒より大きい値に設定し、
再度確認してください。
*2: 起動にかかるトータルの時間が長くなります