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PowerChute Serial Shutdown イベント一覧

PowerChute Serial Shutdown for Business (PCSS for Business)のイベント一覧です。



【対象バージョン】
PowerChute Serial Shutdown for Business (PCSS for Business)



【概要】
PowerChute Serial Shutdown (PCSS)のイベントは 重大, 警告, 情報 の3種類に分類されます。
設定されている分類の変更はできません。

各種イベント名とその説明、必要な場合の対処について記載しております。
イベント名と順番ならびに内容はすべてマニュアルに従っていますが、
本コンテンツでは説明の項目にて追記, 補足を含め変えています。


● 重大イベント
重大 (緊急)イベントが発生した場合、UPSの電源供給が停止する可能性があります。
これらのイベントでは、すぐに対処する必要があります。

イベント名説明
UPSバッテリー運転中に通信切断 UPSがバッテリー運転中に、PowerChuteとUPS間の通信が切断されました。
安全のため本イベント発生時ではデフォルトでシャットダウンするように
設定されています。
UPS内部温度しきい値を超過 UPSの内部温度が、設定されているしきい値を超過しました。
本イベント発生時には、内部温度が正常に戻っても、
キャンセルできないシャットダウンが実行されます。
本しきい値は [ UPS設定 ] > [ 高内部温度しきい値 ] で確認できます。

[対処方法]
UPSの異常を検知しています。バッテリーの劣化などでUPSの内部温度が
非常に高くなっています。直ちに、UPSの状態を確認してください。
UPSの使用を中止して、別の電源につなぎかえるか
原因がバッテリーの異常の場合にはバッテリー交換をしてください。
バッテリー低下 バッテリー運転が継続してバッテリーが消費されるなかで、
バッテリーバックアップの残り時間がローバッテリーのしきい値に達しました。
UPSが算出した ”ランタイム残り時間” が、 シャットダウン設定画面の
[ ランタイム制限時 ] の設定値に達したことでシャットダウンが実行されます。






● 警告イベント
警告イベントは、監視する必要がある状況が発生していることを警告しています。

イベント名説明
バッテリー運転 停電 または UPSの入力電源で異常を検知したため、
UPSがバッテリー運転に切り替わり、負荷機器に電力を供給しています。
バッテリー消耗UPSがオンライン運転時に発生するイベントです。
オンライン運転時に算出した予想ランタイム (バックアップ予想時間)が、
ローバッテリー時間を下回っていることで、UPSが発するイベントです。
この状態で、停電などが発生してUPSがバッテリー運転に切り替わると、
直ちにPowerChuteがシャットダウンプロセスを開始することを警告しています。

UPSに設定されている ”ローバッテリ信号時間(デフォルト: 2分)”
または [ シャットダウン設定 ] より設定した [ ランタイム制限時 ] の値より
短いことを検知しています。

常に本イベントが出ている場合には、UPSがバックアップできる時間に対して
シャットダウンプロセスで設定している時間の合計が長すぎないかを
確認してください。
なお、バッテリーを消費した直後の
長時間の停電後にUPSがオンライン動作に復帰した直後や、
ランタイム較正の完了直後に本イベントを発報する場合があります。
UPS過負荷 UPSの仕様を超えた接続を検知しています。
負荷が最大容量の105%以上になっています。
(このパーセンテージはUPSによって異なり、最大110%になる場合があります)。

[対処方法]
直ちにUPSにつなげている機器を停止してください。次を確認して下さい。
1. 負荷機器をつなぎすぎていないかを確認し、負荷機器の数を減らしてください。
2. 問題が継続する場合は、UPSからすべての機器を取り外してUPSを再起動します。
3. 問題が解消された場合は、負荷装置を 1個ずつ再接続して、
どの装置が過負荷の原因になっているかを判断してください。
解消しない場合、UPSの内部故障を示します。修理または交換が必要です。
セルフテストに失敗 バッテリー交換が必要です。
UPSの 7日もしくは14日おきに実行する自動セルフテストが完了し、
テストで不合格、バッテリーに問題があることを検知しました。
本イベントが記録された後に通常は ” バッテリー交換要 ” がセットで
記録されます。
通信切断 UPSがオンライン運転中に、PowerChuteとUPS間の通信が途絶えました。

[対処方法]
サポートしている通信ケーブルが使用され、ケーブルが抜けていないかなど
きちんと接続されていることを確認してください。
切断と回復を繰り返すときには、コンピューターが高負荷の処理のために
PowerChuteとUPSが通信しているポートの処理が滞っている場合などで
発生する可能性があります。
バッテリ状態時間しきい値超過 バッテリー運転中に、ユーザーが設定したシャットダウン設定画面の
[ UPSのバッテリー状態が次の時間経過後 ] の設定値を超過しました。
設定値に達したことでシャットダウンが実行されます。
UPS負荷しきい値超過 UPSにつながっている機器の消費電力の合計が、
ユーザが設定した [ UPS設定 ] の [ UPS出力負荷しきい値(%) ] の値を超えました。

初期設定では、UPS出力負荷しきい値は設定されていません。
UPSが過負荷になった時は、” 重大イベント: UPS過負荷 ” として発報します。
利用できるランタイムが不十分
(オンライン)
オンライン運転中にUPSが算出しているランタイム(バックアップ時間) に対し、
シャットダウンに必要な時間の合計値(最小: 5分) を下回ったことで、
PowerChute が発するイベントです。
この状態で、停電などが発生しバッテリー運転に切り替わると、
直ちにシャットダウンプロセスを開始することを警告しています。
この強制シャットダウンでは、シャットダウンを完了するのに十分なランタイムが
UPSには残っていない可能性があります。

[対処方法]
・常に本イベントが出ている場合には、UPSが予測しているランタイムに対して
シャットダウンプロセスで設定している合計時間が長すぎないか
確認してください。
・バッテリーはUPSをご使用していくなかで劣化します。
ご使用年数に応じてバッテリー運転時のバックアップ時間が短くなっている
可能性があります。バッテリー交換 または 本体のお買い替えをご検討ください。
利用できるランタイムが不十分
(バッテリー運転)
バッテリー運転中にUPSが算出しているランタイム (バックアップ時間) に対し、
シャットダウンに必要な時間の合計値 (最小: 5分) を下回ったことで、
PowerChute が発するイベントです。
バッテリー交換要 バッテリー交換が必要です。

[対処方法]
・ご購入から2年未満の場合:
バッテリー運転中にセルフテストが行われた可能性があり、
バッテリーを100%に充電し、再度セルフテストを実施してください。
・バッテリー交換時期の場合:
ご使用から2~4年である場合には、バッテリー交換をしてください。
・本体の耐用年数に差しかかる場合:
ご使用から5~6年 または それ以上経過している場合、
バッテリー交換ではなく本体のお買い替えを検討してください。
UPS内部温度警告 UPSの内部温度が、設定されているしきい値を超過しました。
警告イベントとして扱われ、シャットダウンは実行されません。
本しきい値は [ UPS設定 ] > [ 高内部温度警告しきい値 ] で確認できます。

[対処方法]
UPSの異常を検知しています。
バッテリーの劣化などでUPSの内部温度が相当高くなっています。
直ちに、UPSの状態を確認してください。
UPSの使用を中止して、別の電源につなぎかえるか原因が
バッテリーの異常の場合にはバッテリー交換をしてください。
バイパス内部障害 UPSが異常を検知し、バイパスモードになっています。
バイパス機能をもつUPSのみのイベントです。
・対象製品: Smart-UPS On-Line SRTシリーズ
AVR Boost有効 入力電源が低い電圧になったことを検知し、AVR Boost機能を作動しています。
ラインインタラクティブ方式のUPSのみのイベントです。
・対象製品:  Smart-UPS LCD SMTシリーズ
Smart-UPS X SMXシリーズ
参考: Smart-UPS LCD (SMT/SMXシリーズ)のAVR Trim/AVR Boost機能について
AVR Trim有効 入力電源が高い電圧になったことを検知し、AVR Trim機能を作動しています。
ラインインタラクティブ方式のUPSのみのイベントです。
・対象製品:  Smart-UPS LCD SMTシリーズ
Smart-UPS X SMXシリーズ
参考: Smart-UPS LCD (SMT/SMXシリーズ)のAVR Trim/AVR Boost機能について
バッテリー切断 UPSが検知したイベントです。バッテリーが切断 もしくは 取り外されました。

バッテリー交換作業などを行った際に発生するイベントです。
イベント名は切断ですが、バッテリーを認識できなくなった際にも発生します。

[対処方法]
バッテリーがしっかり接続されている場合は、
UPSがバッテリー運転をできないバッテリーのコンディションであることから
バッテリー切断のイベントが発生しています。
直ちにバッテリー交換をしてください。
バッテリー交換履歴がなく、UPSの耐用年数の約5~6年に差しかかる場合は
本体のお買い替えをご検討ください。
過電圧状態頻発 AVR Trim機能が、過去24時間の間に5回以上
または 過去7日間に15回以上作動しました。
この頻発のイベントが発生する場合には、UPSの故障につながる場合があり、
軽減するための対処が必要になります。
参考: PowerChute Serial Shutdown for Business イベント "過電圧状態頻発"
低電圧状態頻発 AVR Boost機能が、過去24時間の間に5回以上
または過去7日間に15回以上作動しました。
この頻発のイベントが発生する場合には、UPSの故障につながる場合があり、
軽減するための対処が必要になります。
参考: PowerChute Serial Shutdown for Business イベント "低電圧状態頻発"
長時間過電圧状態 AVR Trim機能が、少なくとも1時間にわたって作動しています。
施設の電圧が高い場合に発生するイベントで、対処は不要です。
参考: PowerChute Serial Shutdown for Business イベント "長時間過電圧状態"
長時間低電圧状態 AVR Boost機能が、少なくとも1時間にわたって作動しています。
長時間低電圧状態が続く場合には、対処が必要な場合があります。
参考: PowerChute Serial Shutdown for Business イベント ”長時間低電圧状態”
無効な設定ファイル pcbeconfig.iniファイルの内容が無効です。
再起動しても発生する場合には、ファイルが壊れている可能性があり、
再インストールが必要です。






● 情報イベント
情報イベントは、UPSデバイスの動作に関するイベントを発報します。

イベント名説明
オンライン(グリーンモード) UPSはグリーンモードで動作を開始しました。
対処不要なイベントです。
本イベントは、商用電源で正常に動作しており、
電気入力が高効率で稼働していることを示します。

注意:
一部のUPSデバイスでは、内部バッテリーが切断されると、
本モードになっているという誤った信号を送る場合があります。
バッテリー動作から復帰 ” 警告イベント: バッテリー運転 ” と対になるイベントです。
商用電源が復旧したため、バッテリー運転からオンライン運転へ復帰しました。
UPS過負荷状態解決 ” 警告イベント: UPS過負荷 ” と対になるイベントです。
過負荷状態が解消されました。接続機器の消費電力の合計が
UPSのバックアップ容量内におさまっているかをご確認ください。
出力負荷範囲内 ” 警告イベント: UPS負荷しきい値超過 ” と対になるイベントです。
UPS負荷範囲外の状態が解消されました。
負荷範囲を確認, 変更するには、Webユーザーインターフェイスより
[ UPS設定 ] の [ 負荷しきい値(%) ] をご確認ください。
シャットダウン開始
シャットダウンが進行中
シャットダウンシーケンスの各段階で発報します。
シャットダウンが開始, 進行中であることを示します。
UPSランタイム較正開始
UPSランタイム較正完了
較正キャンセル
ランタイム較正の各段階で発報します。
開始, 完了, キャンセルされたことを示し、ランタイム転正キャンセルは、
ユーザー または 停電によって行われます。

通常、ランタイム(バッテリーバックアップ時間)を再計算するために行います。
長時間のバッテリー放電を伴う診断テストのため、
寿命期に近いバッテリーで行わないでください。
通信確立 PowerChuteとUPS間の通信が確立されました。
コンピューターが起動し、PowerChuteが立ち上がったあとに
UPSと通信が開始された際に記録されます。
また、” 警告イベント: 通信切断 ” と対になるイベントになります。

監視開始
監視停止
PowerChuteがUPSの監視を開始 または 停止しました。
監視停止はシャットダウンプロセスが実行され、
PowerChuteが終了する際に記録されます。
利用できるランタイム時間が
十分にあります
” 警告イベント: 利用できるランタイムが不十分(オンライン) ”
と対になるイベントで、警告イベントが解消した際に発報します。
UPSにはシャットダウンを実行するのに十分なランタイムがあることを示します。
管理上の
シャットダウンスケジュール済
停電などによるシャットダウンではなく、
ユーザーによるシャットダウンであることを示します。
ユーザーからすぐにシャットダウンを開始するように指示されており、
・スケジュールされたシャットダウンが発生する前の10分間
・[ 今すぐシャットダウン ] 画面でシャットダウンが適用された場合
ステータスを表示します。
管理上のシャットダウン待機中 ユーザーによって指定された待機時間終了後、シャットダウンが開始されます。
[ スケジュールシャットダウン ] 画面 または
[ シャットダウン ] 画面の [ OSシャットダウンシーケンス開始 ] に
指定されています。
管理上の
シャットダウンキャンセル済み
停電などによるシャットダウンではなく、
ユーザーによるシャットダウンをキャンセルした記録です。
[ シャットダウンキャンセル] が選択され、シャットダウンプロセスが
中止されました。
セルフテスト開始
セルフテスト成功
UPSが 7日もしくは14日おきにバッテリーコンディションをチェックする
自動セルフテストを開始しました。
バッテリー含め問題はありませんでした。
AVR Boost有効状態終了 ” 警告イベント: [ AVR Boost有効 ] ” と対になるイベントです。
入力電源の電圧が戻り値を上回ったので、AVR Boostを解除しました。
AVR Trim有効状態終了 ” 警告イベント: [ AVRTrim有効 ] ” と対になるイベントです。
入力電源の電圧が戻り値を下回ったので、AVR Trimを解除しました。
バッテリー再接続済み ” 警告イベント: バッテリー切断 ” と対になるイベントです。
バッテリーが接続され、UPSはバッテリーを認識しました。
保守用バイパス UPSは、後部パネルのスイッチを使ってバイパスモードに切り替えられました。
バイパス機能をもつUPSのみのイベントです。
・対象製品: Smart-UPS On-Line SRTシリーズ
ユーザーによるバイパスの開始 ユーザーにより、PowerChute または UPSのフロントパネルから
バイパスモードにしました。
バイパス機能をもつUPSのみのイベントです。
・対象製品: Smart-UPS On-Line SRTシリーズ
バイパス終了 ” 警告イベント: バイパス内部障害 ” と対になるイベントです。
UPSはバイパスモードから復帰しました。
バイパス機能をもつUPSのみのイベントです。
・対象製品: Smart-UPS On-Line SRTシリーズ
バッテリー交換済 新しいバッテリーに交換されました。
UPS内部温度範囲内 ” 重大イベント: UPS内部温度しきい値を超過 ”,
” 警告イベント: UPS内部温度警告 ” と対になるイベントで、
重大, 警告イベントが解消した際に発報します。
UPSの内部温度が許容レベルに戻りました。
変更された設定ファイル pcbeconfig.iniファイルが直接編集されました。

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