UPS（無停電電源装置）とは

UPSの基礎知識

UPSとは

UPSとは、「Uninterruptible Power Supply」の略で、日本語では「無停電電源装置」と訳します。UPSは、停電などの電源障害が発生した際に、安全に機器をシャットダウンするためのバックアップ電源を供給し、コンピューターなどの機器のデータ損失やハードディスクの破損を防ぐ装置です。

UPSの必要性
-電力の安定供給: UPSは停電の間に、UPSに接続されている機器に電力を供給し、作業を止めることなく継続することができます。

-機器保護 山間部または、一部の遠隔地では、電力供給の不安定さにより電圧の変動が発生することがあり、電子機器にとって障害が発生するリスクがあります。不安定な電力供給に対応するために、AVR（自動電圧調整）機能を備えたUPSを使用することで、コンピューター、サーバー、ネットワーク機器などさまざまなデバイスに安定した電力を供給し、電圧の変動の影響から接続機器を保護することができます。

-データ保護： UPSは、電源障害によってデータの損失や破損が発生するリスクを低減します。

UPSの三つの運転方式

常時商用給電方式

特徴：

・回路が比較的に簡単で部品点数が少なく、小型で安価です。

・通常時は、商用電源をスルーして供給することでUPS自体の消費電力が少ないです。

・バッテリへの切替時間は5〜10ミリ秒程度です。

推奨使用環境：
一般家庭のように電圧変動が小さく、電圧、入力波形が安定した環境での停電、雷サージ保護の使用に向いています。

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ラインインタラクティブ方式

特徴：

・AVR（自動電圧調整）機能により常時商用給電方式より安定した電圧で供給可能です。

・出力波形は正弦波です。

・バッテリへの切替時間は2〜10ミリ秒と短くなっています。

推奨使用環境：

データセンターやオフィス、店舗の業務用途、一般家庭など場所を選ばず、電源障害から保護します。

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常時インバーター方式

特徴：

・常に安定した出力します。

・出力波形は正弦波です。

・無瞬断で電源を供給し続けます。

推奨使用環境：

使用場所を選びません。サーバールーム、オフィス、店舗、公共施設、データセンター等様々な場所で設置できます。

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UPSの選び方

フォームファクター（形状）の選択：

設置場所や設置方法を想定して、フォームファクターを選択しましょう。小規模なオフィスで利用する場合は機器の陰に設置しがちですが、いざという時にLED表示を確認したりボタン操作が可能な場所を選びましょう。

運転方式の選択：

利用用途に応じて運転方式を選択しましょう。運転方式の違いは機器の優劣ではなく、用途への適性を示すものです。コストパフォーマンスを高めるためにも、用途に応じて適切な運転方式を選びましょう。

UPSの運転方式について＞

バックアップする機器の確定：

電源異常時にバックアップすべき機器を選定しましょう。異常シャットダウンの影響範囲や、保存される情報の重要性などを指標として、保護コストを投じる対象を選ぶと良いでしょう。

バックアップ対象機器の最大定格電力値から容量を決定：

ポイント3で選んだ機器の最大定格電力値を調べ、合計値を計算しましょう。多めに見積もりすぎるとコストパフォーマンスが低下し、少なく見積もると障害発生時に想定より短い時間しかバックアップできなくなります。

最大定格電力値は、各機器の仕様書・カタログ等にて調べるか、機器メーカー様に問い合わせてご確認ください。

バックアップ時間表からバックアップ時間を満たす機種を選択：

UPSの期待バックアップ時間は、負荷機器 (電源保護対象となる機器)の最大消費電力 (W)により異なります。負荷機器の電源保護やシャットダウンに必要な時間に合わせて、余裕を持ったバックアップ時間が見込まれるUPSをご選択ください。

バックアップ時間表を参照する＞

UPSの使い方

UPSの設置：

UPSを使用する前に、適切な場所に設置する必要があります。隙間がないと熱がこもりやすく、無停電電源装置が発熱してしまい上手く機能しなくなる可能性があります。また、設置している場所の温度が高いと寿命は短くなる傾向にあるので注意しましょう。通気性の良い場所に設置し、周囲の温度や湿度が仕様に適合していることを確認してください。

FAQを参照する

UPSの電源接続：

UPSの入力電源ポートに、電源ケーブルを接続します。本体の電源ケーブルにはアース端子が付属していますので、コンセントに接続する際にはアースを取ります。UPSに電源スイッチがある場合、それをオンにしてUPSを起動します。UPSが正常に起動すると、通常はバッテリーの状態や出力電力などを示すLEDが点灯します。ビデオにはSMT500J / SMT750J の初回起動方法について紹介します。
UPSは輸送中や保管中にバッテリ充電容量が減少します。その為、ご購入後はマニュアルを確認のうえで、充電を行ってからご使用を開始してください。購入直後に充電をせずに使用を開始すると、バッテリ交換LEDの点灯、電源が入らない、バッテリ運転中に出力が停止する等の現象が起こる可能性があります。通常、UPSを接続すると自動的に充電が開始されますが、必要に応じてメーカーの指示に従って充電を行ってください。

FAQを参照する

UPSバッテリーの交換：

UPSではバッテリーを使用しています。このバッテリーには寿命があり、バッテリーの寿命を越えた状態で使用された場合、思わぬ障害を発生させる原因となります。予防保全のためにも、バッテリーは必ず定期的に交換してください。メーカーのマニュアルを確認のうえで、純正バッテリーを交換しましょう。

バッテリーの定期交換

UPSの処分：

不要になったUPSを処分される場合には、UPS本体からバッテリーを取り出し、UPS本体とバッテリーを分けてそれぞれ処分してください。UPS本体の処分につきましては、通常の電気機器と同様の扱いになります。事業用でご使用の場合は産業廃棄物、家庭用でご使用の場合は不燃、または粗大ゴミの扱いになりますので、所属している自治体の廃棄方法に則して処分してください。
また、APCブランドのUPSに買い換えた際の使用を終えたUPSの処分について、新たにAPCブランドのUPSを購入し、UPSをお取替えされる際にご利用いただけるUPS買い替えプログラムを用意しております。引き取りの条件を満たす場合は、以下 Trade-UPS にお申し込みいただくことで、ご使用済みのUPSの引き取りを承っております。

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UPSの応用シーン

店舗DXのリスクマネジメントは電源保護から

店舗のPOSシステムや決済端末、様々な電子機器のネットワーク環境を停電や電力不足のリスクから守るために必要な備えや節電対策について紹介します。

APC UPS - ゲーム機器に最適な保護を実現

APC UPSを選択して、ゲーム用PCとコンソールを最適に保護します。停電時に電源を保護、オンライン状態を維持、ゲームを継続するためのAPC機器です。

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APCが選ばれる理由

APCは長年にわたり、信頼性の高いUPS製品を提供しています。小規模なオフィスから大規模なデータセンターまで、様々な環境やニーズに対応できる製品が揃っています。「BCN AWARD 2024」において、UPS部門の最優秀賞を9年連続、15回目の受賞をしました。この事実もAPCブランドの信頼性を裏付けるものとなっています。

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中小規模ビジネス、家庭向けの大容量でかつ、自動電圧調整機能（AVR)が付いたUPSです。長いランタイムを必要とする業務や低電圧地域に最適なソリューションです。

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家庭・SOHO用おすすめUPS

家庭やSOHOオフィスでは、デジタルレコーダーや録画機能付きテレビ、PCなどの様々なIT機器やデジタル家電が使われています。こうした機器の多くはHDDなどの記憶媒体を搭載しており、異常シャットダウンや雷による異常電圧への耐性は強くありません。こうしたIT機器、デジタル家電の保護には、常時商用方式のUPSをお勧めします。常時商用方式では通常時にはAC電源が直接機器へとつながれるため、ロスを最小限に抑えられます。そのため、ブレーカーが落ちるなど万一の際に、機器を異常シャットダウンから守るという限定的な用途に最適です。