エネルギーマネジメントおよびオートメーションにおけるデジタルトランスフォーメーションのリーダーであるシュナイダーエレクトリックは、日本市場における同社モーター制御製品のソフトスターター「Altivar™Soft Starter」(アルティバ ソフトスターター)に新たなシリーズを発売し、そのラインアップを拡大しました。シンプルマシン用のATS430シリーズと最上位モデルのATS490シリーズの、2つの新たなシリーズを、本日1月31日より提供開始します。
図1: ソフトスターター「Altivar™Soft Starter」 左=ATS430シリーズ、右=ATS490シリーズ
ソフトスターターは、モーターのショックレスな始動・停止をサポートするためのデバイスです。コンベアーやポンプ、ファンなどに代表されるモーター制御における始動・停止時の負荷低減に対して、日本市場では速度制御が不要な場合でもインバーターが用いられている場合が多く、ソフトスターターという機器そのものがあまり使われてこなかった歴史がありました。こうした背景を受けて、シュナイダーエレクトリックは、モーター制御が必要な装置への選択肢として、日本においても2024年3月よりソフトスターター製品「Altivar™Soft Starter」の提供を開始し、従来市場になかった領域のプロダクトとしてモーター制御を必要とする多くの現場で導入実績を獲得しました。発売済み製品の日本市場でのニーズの高まりを受けて、より幅広い用途に対応する目的から、今回スタンダードマシン向けのATS430シリーズと最上位モデルのATS490シリーズを追加発売します。
ATS430シリーズは、シンプルマシンをはじめスタンダードな産業用装置向けのソフトスターターです。主にコンベアーやファン、ポンプ、コンプレッサーなどの制御に使用されます。バイパスリレー内蔵、トルク制御、電力&コンディションモニタリング機能なども実装している、ベストインクラスのソフトスターターです。ATS490シリーズは、産業用マシンやプロセス、インフラ向けの採用を想定した、最上位クラスのソフトスターターです。 コンベアーやファン、ポンプ、コンプレッサー、破砕機や撹拌機などのシビアな制御にも対応します。バイパスリレーを内蔵しているほか、標準Webサーバー機能や電力&コンディションモニタリング機能、安全機能のSTO(セーフトルクオフ)、防爆認証ATEX/IECEx、IEC 62443-4-2 SL1に 準拠したサイバーセキュリティーなど、高機能かつ高い堅牢性を備えたシリーズです。
今回のラインアップ追加により、シュナイダーエレクトリックのソフトスターター製品ポートフォリオのリニューアルが完了しました。シンプルな装置から高いレベルの制御を必要とする装置まで、様々な業界・用途・容量に対応します。
図2:ソフトスターター製品ラインナップ
Altivar Soft Starter ATS430シリーズの主な特長
- 定格電圧208-600V、 定格電流17-590A、モーター容量 4-400kw
- 省コスト:バイパスリレー内蔵による長寿命化、高調波対策やノイズ対策不要
- 高機能:トルク制御、モーター保護、電力&コンディションモニタリング機能など
- 高い耐環境性:IEC/EN60721-3-3ed.2002に準拠
Altivar Soft Starter ATS490シリーズの主な特長
- 定格電圧208-690V、 定格電流17-1200A、モーター容量 4-900kw
- 省コスト:バイパスリレー内蔵による長寿命化、高調波対策やノイズ対策不要
- 豊富な専用機能:逆転運転、ジョグ運転、アンチジャム、サイクリックスタート保護など
- モニタリング機能:標準Webサーバー、電力モニタリング、コンディションモニタリング
- 各種規格対応:STO、ATEX/IECEx、サイバーセキュリティー IEC 62443-4-2 SL1 準拠