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シュナイダーエレクトリック、局所冷却空調ソリューションに冷媒と冷水のハイブリッド冷却方式を採用したエコノマイザモデルを発売

Tokyo, 日本

03/12/2024

  • 冷媒と冷水のハイブリッド冷却、自動的な運転モード最適化で約30%消費電力を削減
  • 設備投資コストを抑えたフリークーリング実現の新たな選択肢に

ネルギーマネジメントおよびオートメーションにおけるデジタルトランスフォーメーションのリーダーであるシュナイダーエレクトリックは、データセンターやサーバールーム向けの局所冷却ソリューション 「Uniflair™ InRow™ Cooling」シリーズに、冷媒と冷水のハイブリッド冷却方式を採用し、極めて高い省エネ性を実現したInRow DXエコノマイザモデルおよび併用する水冷コンデンサを発売します。本日12月3日より、両製品ともに日本国内での提供を開始します。

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図:InRow DXエコノマイザモデル(左)、水冷コンデンサ(右)

AIアプリケーション活用の増加を受けて、データセンターではGPUサーバーの普及による加速度的な高密度化が進んでおり、大量・高温の廃熱を効率よく冷却するソリューションのニーズが高まっています。また、こうしたトレンドの発生以前から、データセンターの消費電力拡大は非常に大きな課題となっており、日本政府も2023年4月施行の改正省エネ法*²でデータセンター業を対象事業に加え、その省エネのベンチマーク指標としてPUE*³(電力使用効率)の目標値を定めてきました。一般的にデータセンターにおける電力消費全体の約3-4割を占める空調・冷却のための消費電力削減は、このPUE値の改善に大きく影響します。現在、データセンター空調の膨大な消費電力を削減するために、一般的な空調機器で部屋全体を冷却してきた従来の手法から、サーバーラック単位で冷やす局所冷却や、サーバーまたはチップそのものを直接冷やす液体冷却など、より熱源に近い場所で無駄なく冷やす高効率な冷却手法への移行が進むとともに、そうした冷却をいかに省エネルギーで行うかが課題となっています。

こうした市場背景を受けて、今回シュナイダーは、データセンターやサーバールームにおいてITラックの列内に組み込み、サーバーラックのすぐ近くで冷却を行う局所冷却ソリューション 「Uniflair InRow Cooling」シリーズのラインアップを拡張し、InRow DX エコノマイザモデルおよび水冷コンデンサを発売しました。InRow DX エコノマイザモデルは、冷媒・冷水の2つの方法で柔軟に冷却を行うハイブリッドタイプの空調機です。外気温度と冷水温度を測定し、その環境に合わせて、低い外気温度を活かす100%フリークーリングモード、水冷コンデンサと冷媒コイルのみで運転する圧縮機運転モード、フリークーリングを圧縮機でアシストするハイブリッドモードを自動的に選択して運転します。冬季に外気を活用したフリークーリングを行うことにより、従来の水冷タイプのInRowを導入した場合と比較して年間30%*¹の電力消費量削減が可能となり、改正省エネ法でもデータセンター業のベンチマーク指標となっているPUEの低減に貢献します。寒冷な季節に自然外気温を活用して冷却を行うフリークーリングは、省エネルギー効果が高い一方で、設備投資コストが導入の大きなハードルとなりますが、InRow DXエコノマイザモデルは、省スペースでハイブリッド運転が可能なため、これまでよりも少ない設備投資コストでフリークーリングの実現環境を構築することができます。

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図2: InRow DX エコノマイザモデルと水冷コンデンサを用いた冷却システムの構成イメージ

 

*1当社調べ、100kW規模のデータセンターにおける東京の通年気候条件で年間の消費電力試算シミュレーションとして、以下AとBの条件の比較により試算
  A: エコノマイザモデルInRowユニット5台、水冷コンデンサ5台、蒸発式冷却塔2台
  B: 水冷モデルInRowユニット 5台、モジュールチラー 2台、ポンプ 2機
*2 エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(経済産業省 資源エネルギー庁)
*3 PUE(Power Usage Effectiveness)=データセンター全体の消費電力 ÷ IT機器の消費電力。データセンターなどのIT関連施設の電力使用効率を示す指標であり、1.0に近いほど高効率。

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