エネルギーマネジメントおよびオートメーションにおけるデジタルトランスフォーメーションのリーダーであり、2021年のサステナビリティ世界No.1に選ばれた*シュナイダーエレクトリックは、新たなソフトウェアEcoStruxure Automation Expert(エコストラクチャー オートメーションエキスパート)の日本市場での発売を発表しました。提供開始は2022年第3四半期を予定しています。
5G通信やクラウドコンピューティング、人工知能などの新しい技術要素によって、Industry 4.0に代表される製造業の革新など、ものづくりの世界は大きな変革期を迎えています。加えて、業界全体で進むIIoT化、DX推進により、製造現場の様々なOTデータと、社内システムなどのITデータとの連携が必須となっています。また、変種変量生産など、より柔軟な製造ラインの構築が必要とされており、開発期間を短縮することで、製品のより早い市場投入を実現することも求められています。
今回発売を発表するEcoStruxure Automation Expertは、こうした製造現場のライン設計・工場設計における環境変化に対応すべく、全く新しいオートメーション設計体験を目指したソフトウェアです。シュナイダーエレクトリックが提唱する「ユニバーサルオートメーション」というビジョンを体現するために、ハードウェアに依存した設計からの脱却、オブジェクト指向によるプログラムの再利用化、デジタルツインによる装置・工場全体のシミュレーション実現し、設計効率の最大化を目指しました。
EcoStruxure Automation Expertの特長
ハードウェアに依存した設計からの脱却
- PLCだけでなくインバーターやIPCまで共通のランタイムにより全く同じプログラムが動作
- ハードウェア選定後にそれに合わせたプログラム設計を行うのではなく、プログラム設計の後にどのハードウェアで動作させるかを割り当てる、新しい概念のシステム設計を採用
- オーケストレーション(総合システム管理)コンセプトを採用し、他社製のコントローラーや古いコントローラーを、通信インターフェイスを介して統合的に制御可能
オーケストレーション(総合システム管理)イメージ図
オブジェクト指向によるプログラムの再利用化
- IEC 61499に準拠したイベントドリブン型のオブジェクト指向分散アーキテクチャを採用
- 制御プログラム、HMI部品、関連ドキュメントなどをCAT(Composite Automation Type)オブジェクトとして一体化、再利用可能なCATを用いることでプログラムの開発工数を大幅に削減
- モーターやバルブなど実際の使用機器をベースにしたCATオブジェクトを数多く用意しており、それらを再利用するだけでプログラミングの構築が可能
- 機器ベースだけでなく、コンベアやターンテーブルなど、アプリケーションベースのCATのライブラリも順次拡大
- CATオブジェクト イメージ図
デジタルツインによる装置・工場全体のシミュレーション
- 複数のハードウェア(コントローラー, HMIなど)、複数のランタイムを統合的にシミュレーションし、システム全体でデバッグが可能
- サードパーティー製デジタルツインソフトウェアとスムーズな連携を行い、装置や工場全体のシミュレーションをすることで、設計したラインや工場全体のシミュレーション結果を予めデジタル上で取得し、構築・建設前の時点でのパフォーマンス算出に貢献
EcoStruxure Automation Expertの正式な製品の日本市場での提供は2022年第3四半期に開始予定です。
なお、11月10日~12日に開催する、シュナイダーエレクトリックのオンラインイベント「Innovation Summit Japan 2021」(無料、事前登録制)では、製造業界向けのソリューションに特化してご紹介する11月11日(木)のセッションにて、本製品についてのより詳しいご紹介をお届けします。
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*2021年のサステナビリティ世界No.1:出展=Corporate Knights Global 100 Index