エネルギーマネジメントおよびオートメーションにおけるデジタルトランスフォーメーションのリーダーであるシュナイダーエレクトリックと、パリのノートルダム大聖堂の再建を担当する公的機関は、シュナイダーが製品の寄贈と技術の提供で大聖堂の修復に貢献することを明記したスポンサー契約を締結しました。
2019年4月15日に発生し、深刻な被害をもたらした大聖堂の火災に対しては、社会的に大きな支援のムーブメントが起こり、シュナイダーエレクトリックも参画を検討していました。シュナイダーエレクトリックでCitizenship and Institutional Affairsのダイレクターを務めるVermot-Desrochesは、次のように述べています。「過去にも実施してきたコメディ・フランセーズや南極基地のための活動のように、この象徴的で権威ある建物のための活動に参加することはシュナイダーエレクトリックにとって当然のことです。」
高いレベルのソリューション
パリ・ノートルダム大聖堂に対しては、シュナイダーは過去のプロジェクトと同様、同社の専門知識と各種機器、そして最先端のソリューションを供給することをコミットしました。シュナイダーエレクトリックは、電力供給のために必要となるすべての機器(受変電設備及び下流の配電盤・分電盤・そうした盤内に設置される全てのあらゆるコンポーネント)を提供します。
スポンサー契約には、機器だけでなく、ビルディングマネジメントシステム(BMS)つまりエネルギー管理と電力消費制御のためのツールも含まれています。センサーやコントローラー、PLC(プログラマブルロジックコントローラー)、通信バス、関連ソフトウェアによって、ノートルダム大聖堂の現場オペレーターはエネルギーの使用や消費を微調整することができます。この他、インバーターや配電盤、非常用の照明なども供給します。
こうした機器に加えて、シュナイダーエレクトリックは、現場の配電システムの保守やシステムの設計、エンジニアリング、コミッショニング、プログラミング、そして将来的に必要となるユーザー向けのトレーニングを提供することも約束しました。
他にない価値ある現場でのプロジェクト
シュナイダーエレクトリックのシニアプロジェクトマネージャーであるCédric Larcherは、このプロジェクトの実施とフォローアップを担当します。歴史的建造物として非常に価値の高いノートルダム大聖堂での作業には、様々な独自の要件があり、そのスケールの大きさやロジスティクスの課題、スペースやアクセスの制約(階段や地下室、特殊なヴォールト:円形の天井 など)によって作業が非常に複雑になりますが、特別な環境でのテーラーメイドなプロジェクトに慣れている彼のチームは、このプロジェクトに関われることを非常に喜んでいます。
シュナイダーエレクトリックの会長兼CEOであるJean-Pascal Tricoireは、次のように述べています。
「シュナイダーエレクトリックにとって、パリのノートルダム大聖堂の修復に参加することは、技術的なパートナーシップというだけでなく、非常にパーソナルな意味合いを持ちます。このプロジェクトは、フランスの人々と世界中にとってかけがえのないこの象徴的な場所に対して、私たちの革新的かつ安全なエネルギー管理ソリューションを提供する貴重な機会となります。プロジェクトに参加する従業員にとっても、人生にとって大きな価値をもたらす有意義な冒険となることでしょう。」
ノートルダム・ド・パリ 修復公共機関の副所長をつとめるPhilippe Jostは、次のように述べています。
「ノートルダム大聖堂修復への支援を表明してくれたシュナイダーに感謝します。電力の供給は、2024年に大聖堂の公開を再開するという目標において大きな課題です。現場のオペレーターによるエネルギー消費の最適化を将来的に実現できる、革新的なシュナイダーのエネルギー管理ソリューションの恩恵を受けられることを嬉しく思います。私たちはこれらの課題を大聖堂の修復に結集することにコミットしており、こうしたフランスで培われたノウハウに基づく技術的な進歩を歴史的な遺産に役立てられるのは非常に喜ばしいことです。」
現場での作業は数か月後に開始される予定で、現場への電力供給が確保されます。BMSによるエネルギー消費の制御・最適化が、世界遺産であり中世芸術の傑作でもあるノートルダム大聖堂に、21世紀のイノベーションをもたらします。