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PLC(Programmable Logic Controller プログラマブルロジックコントローラー)は、ファクトリーオートメーションの中核を担う制御装置です。入力機器からの信号を取り込み、組み込まれているプログラムに従って処理を行い、接続された出力機器を制御します。そのため、工場のさらなる生産力の向上には、欠かせない存在といえるでしょう。PLCは米国のGM社の要求を受けて、1968年にModicon社によって開発された装置です。その後、Modicon社は複数社による買収を経て、現在はシュナイダーエレクトリックの製品カテゴリーブランドとして名を残しています。

本記事ではPLCの基本的な概要から、種類、導入することで得られるメリット、選定基準について詳しく解説します。

目次:

PLCとは?種類や導入するメリット、選定基準をわかりやすく解説

PLCとは

PLCの種類

PLCの言語

PLCを導入するメリット

PLCの選定基準

PLCの導入ならシュナイダーエレクトリック

PLCとは

PLCとは、機器や設備などの制御に使われる制御装置のことです。工場の生産ラインや設備を自動化するために広く利用されており、その主な機能の一つが「シーケンス制御」です。シーケンス制御とは、特定の順序に従って機械を作動させる制御方法です。PLCはこのシーケンス制御を実現するコンピューターとして広く利用されています。

電磁リレーを利用した制御回路から発展したPLCの「シーケンス制御」は、プログラムで動作するため、高度な制御の実現や、装置導入後の制御の柔軟な変更が可能です。

シーケンス制御とは

シーケンス制御とは、順序通りに動作させる制御全般を指します。シーケンスには「順番に並んだ」という意味があり、シーケンス制御は、あらかじめ決められた動作をプログラムして決められた順序に沿って機械を動かす制御方法です。

例えば、工場のコンベア上を製品が流れてくる工程で、ロボットによって製品をつかんで製品を次の場所に移動させたい場面では、次のようなシーケンス制御が行われます。

  1. センサーが反応して、製品を検知する
  2. ロボットのハンドが製品の上に移動
  3. ハンドが下降し、製品をつかむ
  4. 製品を隣の机に移動し、置く

PLCは、この一連のシーケンス制御を行うための機器です。

PLCが使われる場面

PLCは、シーケンス制御を伴う産業設備や装置に広く使われています。具体例としてはファクトリーオートメーションシステム、製紙・印刷機械、半導体製造装置などです。上記の製造現場では、PLCは製品の搬送、加工、検査など、一連の工程を自動的に制御し、品質の安定や生産性の向上に貢献しています。

工場の産業設備にとどまらず、身近なところでは、立体駐車場や自動洗車機、バッティングマシンにもPLCが使用されています。

PLCの種類

PLCは、主に3つの種類に分けられます。

  • パッケージタイプ
  • ビルディングブロックタイプ
  • ソフトPLC

それぞれ詳しく解説します。

パッケージタイプ

パッケージタイプはコンパクトタイプとも呼ばれ、「入力装置」「出力装置」「演算装置」「記憶装置」「電源装置」がひとつのセットとして構成されています。

PLCに必要な機能が一体になっているため、小型で安価であり、導入や設置が容易です。

ビルディングブロックタイプ

ブロックタイプは、入力装置や出力装置など各ユニットが独立しているPLCです。利用者の目的に応じてユニットを組み合わせ使用する、カスタマイズ性の高さが特長です。

必要な機能や入出力点数によってCPUモジュール、電源モジュール、各種入出力モジュールを自由に選択・追加できるため、システムの規模や用途に合わせて最適な構成を選択できます。

ソフトPLC

ソフトPLCタイプはソフトウェアとして提供されるPLCのことで、ソフトPLCとも呼ばれます。専用のハードウェアではなく、汎用のハードウェアにインストールして使用します。例えば、産業用パソコンにソフトPLCをインストールすると、機械やプロセス、工場全体を制御できます。

ソフトPLCはハードウェアに依存しないため、柔軟性や拡張性に優れているのが特徴です。また、複雑高度な制御や複数機器との同期制御に対応する場合、ソフトPLCが適しています。

PLCの言語

PLCを制御するためのプログラミング言語は、国際電気標準会議(IEC)が定めたIEC 61131-3規格で標準化されています。この規格では5つの言語が定義されており、それぞれ特長と用途が異なります。

言語
概要
特長
用途例
IL(インストラクション・リスト) アセンブリ言語に似たテキスト形式の言語 ハードウェアに近い制御が可能 小規模なシステム、高速処理が必要な場合
LD(ラダー・ダイアグラム) リレー回路図の記法に似たグラフィカルな言語 視覚的に理解しやすく、デバッグが容易 シーケンス制御、リレー回路の置き換え
FBD(ファンクション・ブロック・ダイアグラム) ファンクションと呼ばれるブロックを線でつなぎ、データの流れを表現する言語 直感的に理解しやすく、複雑な処理を表現しやすい アナログ制御、PID制御
ST(ストラクチャ―ド・テキスト) Pascalをベースとした構造化テクスト言語 複雑な計算や条件分岐を記述しやすい 複雑なアルゴリズム、データ処理
SFC(シーケンシャル・ファンクション・チャート) 図形的シンボルを用いてステップ(処理工程)とトランジション(移行条件)でシーケンス制御を表現するグラフィカルな言語 動作の流れを視覚的に把握しやすく、大規模なシステムの設計に適している シーケンス制御、状態遷移の表現

言語はPLCの機種やメーカーによって、サポート状況が異なる場合があります。また、近年では、IEC 61131-3規格外の言語として、C言語やPythonなどの汎用プログラミング言語も利用されるようになってきています。

PLCを導入するメリット

PLCの導入には、メリットとデメリットがあります。まずはメリットを、3つのタイプ別に紹介します。

パッケージタイプのメリット

パッケージタイプは導入が手軽で、小規模なシステムやシンプルな制御に適しています。そのため、小規模な工場や設備、シンプルな制御を行う装置などに多く採用されています。

しかし、入出力点数やプログラム容量に制限があるため、大規模なシステムや複雑な制御には向いていません。また、拡張性が低いため、将来的なシステムの拡張や変更に対応することが難しい場合もあります。

ビルディングブロックタイプのメリット

ビルディングブロックタイプは高機能で複雑なプログラムに対応できるというメリットがあります。装置の規模や用途に合わせて必要なユニットを選定できるため、大規模で複雑なプログラムの装置に最適です。また、機能の追加や拡張が簡単に行え、システムの変更にも柔軟に対応できます。

ただし、各ユニットの接続や設定に専門知識が必要です。また、パッケージタイプPLCに比べて価格が高くなる傾向があるため、導入コストを考慮することが大切です。

ソフトPLCのメリット

ソフトPLCタイプの大きなメリットは、産業用パソコンのデータ処理能力と機械制御機能を組み合わせることで、多機能かつ柔軟なシステムを構築できる点です。データ通信、GUI作成、機械の同期制御、大量データ処理など、従来は別々の機器で行っていた処理を一台のPCで実行できます。

また、既存のPCを活用できるため、ハードウェアタイプに比べて初期費用を抑えられます。さらに、ソフトウェアのアップデートによって機能追加や性能向上が容易に行えるため、長期的な運用にも有利です。

一方、ソフトPLCタイプは、安定性に課題が残る場合があります。高速な制御や高い信頼性が求められる用途には、ハードウェアタイプのほうが適している場合もあるでしょう。

PLCの選定基準

PLCは自社に合ったものを選定することが大切です。ここでは7つの選定基準を紹介します。

形式

まずは3つの形式から、自社に合ったものを選びましょう。それぞれの特徴を振り返ります。

  • パッケージタイプ:小規模システムやシンプルな制御に適しており、導入が容易で安価
  • ビルディングブロックタイプ:大規模システムや複雑な制御に適している
  • ソフトPLC:既存のPCを活用でき、将来的な拡張を見据えた柔軟性の高いシステム構築が可能。複数機器の同期制御にも適している。

制御対象の規模や複雑さ、予算、将来的な拡張性などを考慮して、最適な形式を選択しましょう。

I/Oユニット

PLCを選ぶ際には、接続可能な入出力機器の数(I/O点数)、最大数、接続方式の確認などが重要です。制御対象の機器の種類や数、信号の種類(デジタル/アナログ)などに応じて適切なI/Oユニットを選定する必要があります。

また、異なるメーカーのPLCと入出力機器を接続する場合、互換性や相性も考慮し、システム全体の設計を行うことも大切です。

特殊ユニット

特殊ユニットとは、標準的なデジタル入出力(DIO)機能に加えて、特定の用途や機能を実現するための拡張モジュールです。例えば、温度制御ユニット、通信ユニット、位置決めユニット、高速カウンタユニットなどが挙げられます。

近年では、DXや他の機器との連動が加速し、データ収集プラットフォームやロボットとの接続など、PLCの活用範囲が広がっています。これらのシステムとの連携には、特殊なユニットやプロトコルが必要になる場合があります。

例えば、クラウド接続では、システム固有のプロトコルが使われるため、それぞれに対応した通信ユニットが必要です。シュナイダーエレクトリック製PLCであれば、既にEthernet/IP、Modbus TCP、CANopen、OPC UA等のプロトコルがPLC本体に実装されているため、特殊ユニットなしでも使用することができ、スペースおよびコストを削減することができます。

モーション制御ユニット

モーション制御とは、モーターを用いた位置制御や速度制御のことです。制御対象の特性に応じて適切な制御パラメーターを設定する必要があります。不適切なパラメーター設定では、機器の破損や振動が発生することがあるため注意が必要です。

モーション制御ユニットを選ぶ際は、制御したいモーターの軸数、必要な制御方式、そして求める制御性能に注目することが重要です。
シュナイダーエレクトリック製PLCでは、位置制御と速度制御両方に対応できる、モーション制御用の専用M262 PLCをご用意しております。

処理能力

PLCの処理能力も重要な選定基準です。特にプログラムのステップ数が増えた場合、処理能力が不足するとシステム全体の動作に影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

PLCの処理能力を評価する指標として、スキャンタイムがあります。スキャンタイムはPLCがプログラムを一巡するのにかかる時間を示すものです。リアルタイム性が求められる制御システムでは、スキャンタイムが短く、安定しているPLCを選ぶ必要があります。

また、PLCのメモリ容量も処理能力に影響します。PLCのメモリには、プログラムだけでなく、データ、コメント情報、ユニットの設定情報などが書き込まれます。情報量が増えるとメモリ容量が不足し、処理速度が低下したりエラーが発生したりする可能性があります。

保守・メンテナンス性

PLCが利用される設備では、故障停止が生産ライン全体の停止につながり、大きな損失をもたらす可能性があります。また、PLCは一般的に10年以上の長期利用が想定されるため、保守とメンテナンスにかかるコストも重要な要素です。

さらに、海外での生産設備を想定する場合、現地での交換部品の調達可能性やメーカーのサービス提供状況も考慮する必要があります。現地で迅速な対応が受けられる体制が整っているか、技術サポートが受けられるかなどを確認しましょう。
シュナイダーエレクトリック製PLCであれば、グローバルサプライチェーンを生かした安定調達と、導入先の海外拠点で現地の専門部隊から迅速なサポートを受けることが可能です。また、サイバー攻撃から生産設備を守るための、セキュリティ対策についても知見があり、アドバイスすることが可能です。

PLCの導入ならシュナイダーエレクトリック

PLCは、工場の自動化に欠かせない存在であり、生産性向上と投資対効果を出すためには、自社に合ったPLCを選ぶことが重要です。

PLCには3つのタイプがあり、それぞれ使用言語も異なります。シュナイダーエレクトリックでは、ビルディングブロックタイプおよび先進的なソフトPLCの豊富なラインアップをご用意しています。ビルディングブロックタイプでは、拡張性をサポートする豊富なTM3シリーズI/Oユニットをラインアップしています。
また、ソフトPLCの機能も持った全く新しい概念の次世代制御システム「EcoStruxure Automation Expert」も提供しております。
簡単な質問にお答えいただくだけで、お客様の用途に応じた最適なPLCの選定をサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

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